絞りとシャッタースピードについて


川の流れに菜の花
ai nikkor 28mm f2.8 + D40

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マニュアルレンズの絞りっていうのは、1.4、2、2.8、4、5.6、8、11、16、22、というふうに変化していく。これは√2倍(1.41倍)ずつ、大きくなっていく数列だけど、なぜこんなふうになっているかというと、カメラの絞りが円形だから。
半径1の円の面積は、1×1×3.14=3.14。この二倍の面積をもつ円はというと、6.28=√2×√2×3.14。ということで、円の面積を二倍にしようとすると、円の半径は、√2倍ずつ大きくなっていくことになる。
カメラの絞りが暗い部屋に開いた丸い窓だとすると、面積が二倍になれば、入ってくる光の量も二倍になる。カメラの絞りを2から1.4に変えることで、絞りの大きさ(面積)が二倍になり、カメラの撮像素子に届く光も二倍になることになる。*1
カメラの絞りを、1.4、2、2.8、4、5.6、8、11、16、22というふうに変化させていくと、一段、絞りの数字を大きくするたびごとに、入ってくる光の量は半分になるわけだ。
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シャッタースピードの説明は単純。1/60秒のシャッターよりも、1/125秒のシャッターの方が、入ってくる光の量は少ない。
窓のある暗い部屋のたとえで言えば、窓の大きさは一定で、窓を開放する時間を変えれば、部屋の中に入ってくる光は変化する、と。
1/30、1/60、1/125、1/250、1/500、1/1000、1/2000、1/4000、というふうにシャッタースピードを一段ずつ速くすると、光の量は、その都度、半分になる。1/60秒に通過できる光の量は、1/30秒で通過できる光の量の半分であるわけだ。
というわけで、カメラの絞りも、シャッターも、一段、変化させるたびに、それぞれ光の量が半分になったり、二倍になったりする。
次回。

*1:ここまで書いて気がついた。絞りが単純に窓の半径を表しているなら、1.4より2の方が明るくなるはず。普通、カメラの絞りは、数字が大きくなればなるほど、絞りが小さくなる(暗くなる)ので、この説明はまずいかも。まあ、要するに、絞りが円形なので、√2刻みになっていますよ、ということで