今度の総選挙

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/1432
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/1431
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/1430
上から順番に、イギリスのエコノミスト誌、同じくイギリスのファイナンシャルタイムズ、エコノミスト誌。


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わりあい今回の総選挙は海外からの注目が高いみたい。自民党政権が歴史的な敗北を喫するだろうと。海外の人の目が、戦後の日本の政治をどういうふうに要約してみせるのか興味深い。
なんだかんだいって、50年以上続いた政治の歴史なので、中身は多種多様でなかなか要約しづらいと思うんだな。そこをどうやってばさっと取捨選択して、わかりやすいストーリーに仕立て直すか。
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鳩山一郎吉田茂の確執から話を説き起こすのは、いいつかみではあるけれど、それは本質じゃない気がするな。日本の政治には、閨閥もあるけれど、田中角栄もいるしね。
エコノミスト誌より。

こうして作られたのが、反共的(時に反市民的でさえある)政治と国家主導の開発、官僚による政策立案という日本特有の組み合わせだった。吉田茂通商産業省(現経済産業省)を設立。同省の官僚は大きな力を振るった。
(略)
急進左派を除く日本国民の大部分は、政治家と官僚と大企業が日本経済を仕切るという社会契約を、豊かさと引き替えに受け入れた。企業は融資において優遇を受け、代わりに「サラリーマン」に職を保障し、中流生活という夢を与えた。

こういうふうに要約されてしまうと、
公共事業と利益誘導で、主に地方の人の心をがっちりつかんできた、竹下登さんとか経世会の流れの話がごっそり抜け落ちてしまう。そうすると、小泉純一郎が何に政治的闘争を仕掛けたのかもあいまいになる。
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結局のところ、なぜ自民党が政権から引きずりおろされるのか、といえば、経済を順調に保ちながら、一方で、地方にその果実を分配する、という二つの機能を両方とも果たせなくなったからだと思うね。