今は、ニコニコ動画youtubeでよさそうな音楽を見つけて、myspeceで視聴して、それからCDを買えるから、音楽を趣味とする人にとってはいい時代だと思う。振り返ってみると、自分があんまり音楽を聴かなかったのは、好みの音楽にたどり着くまでの作業が膨大すぎた、というせいもある。
CD屋さんに行っても、数が膨大すぎて、どれを選んだらいいかわからないし、視聴できるのもごく一部。あとは、ラジオやテレビでかかっている音楽をたまたま気にいるか、友人からCDを借りるしかなかった。
半分、くじ引きのような形で音楽CDを買わされて、あれでよく音楽産業が隆盛したなーと思う。
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自分がいつも思っていたのは、本に比べると、音楽の世界は不便すぎる、ということ。図書館もないし、大型書店に行って本のようにどれでも立ち読みできるわけではない。本ならば、手にとって、文庫本の解説に目を通したり、著者の後書きを読んだりして雰囲気をつかむことができる。音楽の場合は、要旨を伝えるということが難しい。
何が自分に合っていて、何が合っていないのか、取捨選択をするための情報がいつも不足していた。そのあたりの不便さ、そごがあって、音楽の世界に余り親しまなかった。